2007-01-01から1ヶ月間の記事一覧

新しい文学に向けての断章 九 言語表現の批判力

既存の言語表現を批判するというのは、既存の言語をただくずしてみせることではない。くずすことによって批判を喚起した、と言うのは極めて浅薄な思考であり、書き手の怠慢でしかない。批判とは、全く別種の、強力な言語表現の体系の存在をひらいてみせるこ…

新しい文学に向けての断章 八 女性的なもの

女性的なもの、というのは、ひとつには、歴史的に屹立した男性的なものの余剰としてぼんやりと、しかしゆたかにあふれているものであって、必ずしも身体が女性の人にそなわっているわけではない。身体が女性であることに、微妙にかさなりあっている、という…